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タイトルどおり、pixivなどで書いたざくアクSSの保管場所です。 内容に差異はありませんが、ショートショートにまとめられていた話などは細かく分けられています。
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メニャーニャとイリス。
これを最初に書いた時は、まさかこの二人の組み合わせが自分の中で猛烈に捗るとは思っていなかったのです……。

+ + + + + + + + + +

「あ、すいません、王国オムライスをひとつと……UMAカリーヌードルを五つ、持ち帰りで、はい。ください」

「ええ、はい、ありがとうございます。夜食にちょうどいいので、いつも助かってます」



「ヘイヘーイ。ミーターゾー」



「……なんですかイリスさん。席なら他にも空いてるじゃないですか」
「つっても、オマエんとこが一番スペース空いてるからナー。今日は一人かい、ミス・メニャーニャ?」
「……だったら何ですか。放っておいてもらえませんかね」
「ヤダネ。ていうかオマエ、わざとこんな空いてるトコロに行ってるダロ。まあなんで一人なのかってのは、こないだ偽ダイミョーと喋ってたミテェだから、私からはツッコマネーケドサ」
「……はあ、もういいですよ。好きにしてください」
「サンキュー。じゃ、隣失礼するゼー」

「……で、見たぞってのは何ですか」
「UMAカリーやたら買いこんでるナーと思って。そういやオマエ、さりげなくイラストの中に居たよナ?」
「……思いのほか癖になる味でして……けど、イラストの中に居たからって話なら、こたつドラゴンさんには絡みに行かないんですか?」
「……イヤ、アイツは私やオマエと一括りにするのは違うと思うゼ。アイツ、UMAカリーだけじゃなくて福神漬けやおうこくおでんの方にも居たダロ」
「……居ましたね」
「あと、こたつ蜜柑ボトルと悪魔の実の開発にも関わってるし」
「……射的屋も関係ありますよね、確か」
「オウ。名画座の大怪獣コジラのぬいぐるみを景品にさせてもらってる」
「……こうして振り返ってみると、あの人ってすごく目立ってますよね」
「ソウダナァ。普段怠けてるくせに、いざやる気出して働いた時はドンピシャで王国に貢献してやがる」
「あと、なぜか徒競走で毎回決勝に残りますしね……」
「侮れネェ奴だナァ……」
「侮れない人ですね……」



 ――ふう。



「……って、一息ついてどーすんダ。話が終わっちまうヨ」
「別に私は終わりでも構いませんが」
「ツレネェナー。そんなんだから一人ぼっちになるんダゼー?」
「だとしても、あまりあなたと話したいとは思いませんね。正直言って、巨大魔物討伐作戦の時の件は根に持ってますので」
「オウ……インガオホー……」
「……まあ、どうしてもって言うんなら、一人でお喋りしていてください」
「……オイオーイ。それ、わざわざ言葉にしなくていいんだゼー。まあ、だったら喋るけどサー」
「ご勝手にどうぞ」
「まったく、ひねくれやがッテ……」

「そういや夜食って言ってたナ。まーた怪しい実験でもやってンのかヨ?」
「怪しいってなんですか」
「いや、私じゃなくても怪しいと思うゼ。今までの結果だとデーリッチがスーパーになったり、髭が生えたり、猫の耳と尻尾が生えたり……猫薬なんて『お前は飲まねーのかよ!!』ってツッコミ待ちだよナァ?」
「飲むまで結果はわかりませんし、希望者を募ってのことですから……っていうか猫々言うな」
「言わせろヨ。実際オマエが猫化したら、ビットやボルト落としがもっと使いやすくなるダロ?」
「スキルに言及してまで薦めないでください」
「もったいネェナァ……ま、夜食って言うからには睡眠時間削って実験してんだろうナ。コレ食ってたら余計に」
「……何です? 悪魔に心配されるほど落ちちゃいませんよ?」
「イヤイヤ、オマエだって悪魔ダロ?」
「……そういう切り返しで来ますか……」
「正直言ってスカウトしたいんだケドナ。オマエなら優秀な死神になってくれそうダ」
「お断りします。まだまだこの世界でやりたいことはたくさんありますので」
「イヤ、まあそりゃ今すぐって話ジャネーヨ。きちんと人生を全うしてからの話ダ」
「全う……ですか。私、死んだら冥界に堕ちるんでしょうか」
「ノー。せいぜい地獄行きだナ……なんだ、どうした?」
「――今でこそハグレ王国でゆっくりさせてもらっていますが……」

「それまでに――エステル先輩に手を引っ張ってもらうまでに、この手は随分と、血に染まってしまったような気がしているのです」

「それは、帝都とかを襲撃して、オマエに返り討ちにされた、ハグレたちの血かい?」
「……ええ。守りたい人がいて、守りたい場所があって、他の誰かに任せたくなくて――そうして、私が殺して、浴びた、返り血です」
「どれだけ殺したんダ?」
「覚えていません。いつからか、数えるのも面倒になってしまいました。たぶん、そのくらいに心を閉じていないと、耐えられそうになかったから」
「……フーム」
「それでも私は――冥界に堕ちないと、言えるのでしょうか」



「バーカ。堕ちるわけネェダロガ」



「っ!?」
「むしろ冥界基準じゃピュア過ぎるってモンダ。結局、オマエの手が血に染まってるのは、オマエが優しすぎるが所以ジャネーカヨ」
「優しすぎる……ですって?」
「オマエが今言ったとおりダヨ。守りたいものがあって、他の誰にも汚れ役を任せたくなくて、結果として自分が血を浴びる。優しさ以外の何モンでもネェダロ」
「っ……」
「そんな奴は、地獄に堕ちることはあっても、冥界に来ることはない。場合によっちゃ、天国に案内されるかもしれネーナ」
「……やめてください。撫でないでください」
「そう言いながら振り払わネェのはなんなんダヨ、まったく」

「ま、私も冥王の娘ダ。オマエが死後どこに行っても仕事に困らネェように、話はつけといてやるヨ」
「……そんなに顔が利くんですか?」
「そりゃナ、死者の魂の扱いをあーだこーだする関係で、天国地獄冥界の関係者で会議開いたりもするからナ。わりと私も冥界代表として出ることが多いんダゼ?」
「な、なんか急にドライというか事務処理っぽくなりましたね……」
「真面目な話し合いってのは案外そんなモンサ。むしろオマエのほうがそういうのに理解あるダロ、協会の悪魔サン?」
「……まあ、そうですね。ハグレ名画座の特許に関して話をつけに行ったりとか、そういうのと似たようなものでしょうか」
「ソーソー。まあそんなわけでサ、似たモン同士、仲良くやろうゼ?」
「いや、警戒はしますからね?」
「オウ……ラブミープリーズ……」
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ざくざくアクターズというフリーゲームの二次創作をやっています。ネタが思いつくかどうかは気まぐれなので不定期更新。
主な活動場所はpixivで、この場所はあくまでも保管庫として活用しています。
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