忍者ブログ
タイトルどおり、pixivなどで書いたざくアクSSの保管場所です。 内容に差異はありませんが、ショートショートにまとめられていた話などは細かく分けられています。
[40] [39] [38] [36] [37] [35] [34] [33] [32] [31] [30]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

イリス、シノブ、ローズマリー。
メニャーニャさんシリーズにおいて、召喚士三人組の中でただひとり出てこなかった人をクローズアップした話です。

+ + + + + + + + + +

「こんにちは、シノブさん」
「あ……こんにちは、ローズマリーさん」
「かなり集中されていたようでしたが、お邪魔でしたか?」
「いえ……むしろちょうど一息つけてよかったかもしれません。集中しすぎると時間を忘れてしまいますので……」
「本を書かれていたようですが……没頭されるくらいですから、期待してもよさそうですね?」
「だといいのですが……ああ、ローズマリーさんが来てくれたのも、ちょうどいいかもしれません」
「と、言いますと?」
「今回は世界樹の生態について書いているのですが……ローズマリーさんの苔の知識をお借りする機会もあるかもしれない、と思っていまして」
「ほう……! 私に分かることでしたら、どれだけでも解説しますよ?」
「ありがとうございます……いずれこの本が出版されたとき、ローズマリーさんの知識も、本を手に取っていただいた方々に広まっていくと思うと、やりがいがあると言うものです」
「あ、なんかそういう風に言われると照れますね……」



「――ヘーイ。捗ってるカーイ?」



「あ、イリス……まさか王国図書館に来てたなんて」
「こんにちは、イリスさん」
「ま、ユー達ふたりは図書館でよく見るコンビだよナー。すっかり仲良くやってるジャネェカ」
「よく見るって、イリスも図書館にはよく来るのかい?」
「そもそも顔を出すと思ってなかったみたいなイメージの表情すんなヨ。私だって図書館に用事くらいあるサ。めいかいQの題材探しだったり、冥界の案内本持ってきたり、あと普通にこの世界の本読んだりとか」
「用事も意外とまともだ……」
「ですが、この場所で声をかけられるのは初めてですね。何かご用ですか?」
「ま、一息つくついでに軽くお喋りでもしようゼってだけサ」
「軽く、ね……どうしても警戒してしまうんだけど」
「アー、けどこないだはなんだかんだで助かったゼ、参謀サン。サンキューソーマッチ」
「こないだ、か……まあ、なんだかんだでエステルと仲が良さそうなのは良いこと……なのかな?」
「そういえば最近、エステルとメニャーニャが、あなたとよく一緒にいるという話を聞きますが……」
「イエス。……アー、けど、先に口止めしておくが、あの二人にも私にも、最近よくつるんでる理由については詳しく聞いてくれるなヨ。ソーリー」
「……謝られてまでそう仰るのでしたら」
「この間の件も、口止めについてはエステルからも申し出があったからね……」
「ハブっちまって悪いナ。ユーだって、イメージとして具現化しちまうくらい、あの二人のことは大事だってのにナァ」
「いえ、ふふ……お気遣い、ありがとうございます」
「なんで笑ってんだヨ」
「いえ、悪意ある侵略者だとお聞きしていたのに、今の会話は優しく気遣われているのが判りますから」
「あんまり大っぴらに言うのやめてクレヨ、ソレ。むず痒くなっちまうヨ」
「メニャーニャみたいなことを言うのですね?」
「うつったかもしれネェナ……」



「マァ、しかし。組み合わせの意外さってやつで言えば、ユー達も結構なモンダゼ?」
「そう、でしょうか?」
「オウ――片や凡人、片や超がつくほどの天才と来た」
「……なんかむっとくるんだけど」
「ソーリー、バット――『凡人だからこそここまで来た』というのが結論だってのを、前置きしておく必要があるカナ」
「……ローズマリーさんはローズマリーさんで、天才だと思いますよ」
「イエス。なろうと思えば誰にでもなれるが、実際になれる奴は一握り――『努力の天才』って奴ダナ」
「……ちょっと待ってくれ。今度は私がむず痒くなってきた」
「ククク、オマエも味わえヨー」
「やめてくれ。……そうしなきゃ、ついていけなかったまでさ」
「イヤイヤ、ついていくどころか、今やハグレ王国のブレインとしてなくてはならない存在ダロウ?」
「ぽてと君を考案したのも、ローズマリーさんだそうですね?」
「おいばかやめろその話題は」
「一瞬にして真顔になるほど効果覿面だったんですね……」
「勘弁してクレー……アレ、夢に出るんだヨ……見張られてる気がするゼ……」
「……あんまり触れないほうがいいみたいだね。顔色まで青くなってるし」
「ふぎゅうううう……」



「――気を取り直して、ダ」
「わー、無理矢理……」
「ケホ。だってこのままじゃ参謀サンの話だけで終わっちまうダロ?」
「というと、私に対しても何かあるのですか?」
「何もないわけがないダロ、この世界を変えちまうほどの天才サン?」
「マナジャムという揺るぎない実績があるからね……」
「……動機はほとんど個人的なものだったのですけれど。大事なのは結果だ、と言われましたね」
「言いましたね。私達がこうして仲良く出来ている結果があるなら、それでいいんです」
「クク、凡人の言葉に心動かされる超天才の構図、ダナ」
「いちいち弄りにこないでくれよ、恥ずかしいから……」
「バーカ。そういう反応見せるんなら弄るに決まってるダロ」
「あまりおいたが過ぎるようなら、私がお相手しますよ?」
「いいネェ、やるカイ? ま、もちろんここじゃご法度だがナ」
「好戦的だなぁ、まったく……」
「ただでさえ善人面して色々溜まってんだカラ、どっかで発散しなきゃやってらんネーヨ。ユーシー?」
「イリスさんほどの相手だと、全力を出さなければなりませんね……」
「シノブさん、あまり無茶は……必要であれば私も加勢しますから」
「オウ、二対一……こりゃ、ヤル時は次元の塔行きダナ……覚醒モードで相手してやるヨ」
「おいおい、次元の塔だと八人パーティでもきつかった記憶があるんだけど?」
「初対戦はナー。バット、今はユー達も力をつけてきているし、相手するのは衰えたと言えど魔導の巨人だからナ――油断するわけにはイカネェンダヨ」
「なるほど……随分と評価を頂いているみたいですね」
「ユーシー。凡人と天才のコンビの力、測ってやろうじゃネェカ」
「なんだか大変なことになった気が……まあ、たまにはそういうのもいいかな?」
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
管理人のみ閲覧可能にする    
プロフィール
HN:
こうと
Webサイト:
性別:
男性
自己紹介:
ざくざくアクターズというフリーゲームの二次創作をやっています。ネタが思いつくかどうかは気まぐれなので不定期更新。
主な活動場所はpixivで、この場所はあくまでも保管庫として活用しています。
Powered by ニンジャブログ  Designed by ゆきぱんだ
Copyright (c) ざくアクSS保管庫 All Rights Reserved
忍者ブログ / [PR]