タイトルどおり、pixivなどで書いたざくアクSSの保管場所です。
内容に差異はありませんが、ショートショートにまとめられていた話などは細かく分けられています。
イリス、エステル。
この話は全年齢ですが、前回の「悪魔達のひめごと」(R-18)を読んでいないとわかりにくい部分が多々あります。
また、タイトルはざくアク本編でも使われている煉獄庭園さんの同名曲に由来します。
この話は全年齢ですが、前回の「悪魔達のひめごと」(R-18)を読んでいないとわかりにくい部分が多々あります。
また、タイトルはざくアク本編でも使われている煉獄庭園さんの同名曲に由来します。
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「ふぎゅううう……」
「その唸り声、最近癖になってない?」
「癖と思われるほど聞かれてるってのも結構まずいナ……」
「見るからに弱ってる上にそれだもんね……けど、そんなイリスに押し倒されてぎゅうっと抱きつかれて、明らかに逃げられない状況で、私は今すごく身の危険を感じてるんだけど?」
「ツレナイコト言うなヨー……柔らかくて抱き心地が良くて、癒されるんだヨ、ユー」
「べろぐるみかい、私は」
「んふぅ……ナイスフィーリング……」
「おい、顔蕩けてる、蕩けてる」
「ドンマイ、テイクアリルタイム、プリーズ……」
「んもう、まったく……」
「……ていうか、何があったのよ。いくら何でも弱み見せすぎじゃない?」
「ンー、思いもよらない形ではあったが……エステル、ユーが秘密の共有者でよかったって、心底思ってる」
「秘密って言うと、今の状態ってメニャーニャ絡みか?」
「イエス。ま、ちょっと吐き出したいから、不愉快な顔でもして聞いてクレー」
「いやなんだそれ、なんで不愉快な顔しなきゃいけないんだよ……」
「聞きゃわかるサー……」
「――あー、なるほど。自業自得じゃないの……」
「イエス、それはよーくわかってるヨ……」
「自分から仕込んどいて、いざ逆襲されたら無防備で、それでライバルになってる私に泣きつくとか、はっきり言ってすごい情けないわよ?」
「……確かにユーはライバルなんだが……」
「何よ?」
「――ラブ、ユー、エステル」
「……はあ??」
「ノット、ライク」
「いやいや、ちょっと待て。あんたの本命はメニャーニャだろ、その言葉はおかしいだろ?」
「別におかしくなんてネェヨ。メニャーニャがオマエのことを好きなのは明白で、だったら私にとっても大事な存在になるってことサ――メニャーニャのものは、私のものだ」
「いやいやいや、納得できるわけないってば! どんだけ浮気性なのよあんた!」
「聞いてくれヨ。確かに私はメニャーニャを死神として迎えると言ったが――その前に、生をしっかりと全うしてもらわなきゃならないんダヨ」
「……生を全う?」
「イエス……メニャーニャの中ではユーの存在はかなり大きいみたいだからナ。生きてるうちは先輩方の背中を追いかけてみろとも言ってきた」
「……複雑になってきたわ。取り合ってる相手に仲を応援されるなんて」
「ま、そういうわけで、私自身、ユーの存在は大事にしたいと思ってるってことダヨ」
「……どんだけお人好しなのよ、それ……」
「お人好しついでにもうひとつ、考えてることがあってナ」
「なによ?」
「――メニャーニャを死神として迎えつつ、オマエ達召喚士三人が死後の世界でも一緒にいられるようにするには、さて、どうしたもんカナ、ってナ」
「……三人ってことは、シノブも含んでるのね?」
「イエス。けど実は一番困るのがユーなんだよナ……」
「はあ?? なんかまた腹立つこと言われてるような……」
「ハハ、ソーリー。……一応、他の二人は、私のホームグラウンドに引っ張って来れる理由が無いではないんだが」
「どんな理由よ……」
「――メニャーニャは、汚れ役をを買って出て、その手を血に染めている。シノブは、自分の所業で父親を含む多くの人間を死なせてしまい、それを強く悔いて、乗り越えようとしている」
「……それは冥界に行くような所業だって言うの?」
「あくまで『一応』は、ナ。だが、エステル……ユーにはその『一応』にあたる所業さえ無いんダ。清廉潔白な存在なんだヨ」
「あー、なるほど……それが、あんたからすれば悩みの種ってわけか。それで悩まれるのって何か理不尽な気がするけど」
「正直、死後も三人一緒って言うんなら、いっそ揃って天国行きのほうが可能性が高いくらいなんだが――私としてはスゲエ困るんだヨ」
「こっちからすれば全然構わない――って言いたいところだけどさあ……」
「ワット?」
「なんか、ダメだ。そういうこと言われたら気持ちが移っちゃうじゃん……」
「なんだ、私のものになってくれるのか?」
「いきなりすぎだろ、お断りだわ。それに結局、言われたところで、私にはどうすることもできないんだけど。死後のやりとりのことなんて全然わかんないしさ」
「ま、そうだよナァ……」
「――まあ、でも」
「あんたがメニャーニャのことを、広く広く大事にしているってのは、よくわかったよ」
「……ふぎゅう」
「いやちょっと、いい加減苦しいってば。もうちょっと力緩めてよ……」
「ソーリー……けど、もうちょっとだけ時間くれヨ」
「はいはい……まったくもう。こんな姿、他の誰かに見られたら目も当てられないわよね?」
「まったくダ……どうしてこうなった……」
「惚れた弱み、ってやつじゃない?」
「オゥマイゴッド……」
「デビルだろ、あんた」
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自己紹介:
ざくざくアクターズというフリーゲームの二次創作をやっています。ネタが思いつくかどうかは気まぐれなので不定期更新。
主な活動場所はpixivで、この場所はあくまでも保管庫として活用しています。
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