タイトルどおり、pixivなどで書いたざくアクSSの保管場所です。
内容に差異はありませんが、ショートショートにまとめられていた話などは細かく分けられています。
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「グッモーニン、メニャーニャ」
「あ、イリスさん、おはようございます。……朝から日の光を浴びに出てこられるとは、珍しいですね」
「ユーが早起きだからナー……ああ、その日課があるんだっけか」
「ええ。管理をおろそかにすると、すぐ駄目になってしまいますので」
「……つぼみがついてるナ」
「このまま上手く花開いてくれるといいのですが……」
「ま、ユーが世話するなら間違いないダロ。しばらく通ってみるカナ?」
「……そこまで花に興味ある人でしたっけ、イリスさんって」
「イヤ、正直そんなには興味ネェナ。ただ、ユーが入念に育ててるから、気になってる」
「……そう言われるとなんだかすごく恥ずかしいんですが」
「ハハ、照れるナ照れるナ。変な邪魔はしないから観察させてクレヨ」
「別に構いませんが……」
「――シノブから聞いたんだが、もともと植物を育てるのが趣味なんだってナ、ユー?」
「……ええ。ただ、いつの間にか、忘れていました」
「今は、思い出したのかい?」
「……はい。シノブ先輩が、植物の種を送ってきてくれて。私自身が忘れていたのに、あの人は覚えてたんだな、って」
「……そうイヤァ、魔王タワーのにゃーにゃもアレだったナ。縄張りの中に、本とプランターを並べてた」
「私が、そういうことが好きだっていうのを、イメージしてたってことですよね……」
「しっかり覚えてた上で、ナ。……オマエの先輩は、オマエのことをちゃんと覚えててくれたみたいだな」
「……私のことなんかどうでもよかったんだ、なんて。私の勝手な思い違いだったんですね……」
「ま、いろいろあったんだろうが、今は一緒に居られるんだから、ちゃんと仲良くやれヨ?」
「……はい。ありがとうございます、イリス様」
「に、しても。私は私で思い出しちまうナ」
「……、何をですか?」
「イヤ、私の配下には多くの死神が居るわけだが。その中にも、今のオマエみたいに花を愛でるのが好きな奴がいてナ」
「ふむ……」
「アッサムっていうんだが――死神らしくない、可愛い顔した奴でナ。本人はその可愛い顔が死神に相応しくないってコンプレックスを持ってるんだが、真面目な性格で実力も指折りダ……将来、オマエの強力なライバルになるかもナ?」
「……覚えておきます」
「ハハ。ま、アッサムは基本的にドラキュラ伯爵の城に厄介になってるんだが……娘のカーミラと仲良くなった影響で、薔薇の花を愛していた」
「……そういえば次元の塔で、カーミアンローズというものを拾いましたが」
「そのものズバリ、ダナ。ま、機会があったらこのあたりのことも勉強しておくといいサ。文献が必要なら持ってきてやるから」
「……それはまたご丁寧に」
「――考えてみりゃ、アッサムとオマエ、似てるかもしれネェナ」
「は? ……似て、ますか?」
「イエス。死神となりゃ時には無慈悲な役割を果たしにいくこともあるが、一方でアッサムの仕事は細やかで気配りがあるのサ」
「……はあ」
「オマエだって似たようなモンダ。悪魔と呼ばれるほどに恐れられながら、そうやって丁寧に花の世話をしたり、身内が動きやすくするために面倒事を引き受けたりナ」
「っ……!」
「オー、アカーニャイズベリーキュート♪」
「くっ、横隔膜潰しますよ!?」
「クク、とうとう私にもそういう言葉が出るようになったカ……やれるモンならやってみナー」
「くっそ、覚えてろ……!」
「ま、でもその前に。花の世話はもういいのか?」
「……こほん。今日はこれで大丈夫です」
「ソウカ。じゃ、改めて一日の始まりってことダナ」
「ええ、今日も一日頑張りましょうか」
「ほどほどにナ?」
「……言ったそばから釘を刺しにきますか……」
「ワーカホリックだからナ、ユー。釘を刺すくらいがちょうどいいサ」
「なんですかそれ……でしたらイリスさんも、からかうのはほどほどにしていただきたいですね」
「ヤーダネ。それは面白いからヤメランネェ」
「勘弁してくださいよ……」
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自己紹介:
ざくざくアクターズというフリーゲームの二次創作をやっています。ネタが思いつくかどうかは気まぐれなので不定期更新。
主な活動場所はpixivで、この場所はあくまでも保管庫として活用しています。
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