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タイトルどおり、pixivなどで書いたざくアクSSの保管場所です。 内容に差異はありませんが、ショートショートにまとめられていた話などは細かく分けられています。
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イリス、マオ。
文字通り、RPGの悲しい宿命についての話。

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「ウーン……ソウコノコヤーシ……」
「イリス、何をやっとるんじゃ……倉庫の前で巻物持って溜息つきおって」
「オー、ちびっ子魔王サン……イヤ、コイツのことなんだがナ……」
「……『手繰る魂のイリス』と書いておるな。おぬし自身の名を冠しておるとは、珍しいものよ」
「けど、魔王タワーに挑んでる今となっちゃ、コレの使い道、ほとんど無ェんだよナァ……」
「あー、おぬしとしては面白くないのか?」
「イエス。前にこの巻物引き合いに出しつつ福の神を慰めたこともあるけどサ、今やアイスメテオをバンバン降らせるようになっちまって……皮肉にも禍神っぷりに磨きがかかってやがる」
「けど、与える状態異常は微妙に違うじゃろ?」
「そんなこと言ったって、同じTPで攻撃範囲が単体と全体じゃ、どう考えてもアイスメテオのほうが優位ダロ? なんてモンを用意してくれたんダヨ、まったく」
「けど、それを言い出したら、立場が無いのは手繰る魂のイリスに限らんじゃろ」
「ワット?」
「何でも次元の塔ではメギドという炎属性全体魔法が拾えるそうじゃが……仮にもわしの世界に伝わる初代魔王の名を冠しておるというのに、最終的にはプチメテオやデカメテオに取って代わられておるではないか」
「オー……確かに、全部純粋なダメージ特化魔法だから、下位が悲惨なことになってるナ……」
「後発のもののほうが強いというRPGの宿命じゃから、諦めるしかなかろうよ」
「メタな結論ダゼ……なんでもかんでもメテオつければいいってもんじゃネェゾ……」
「極めつけはマリオンメテオ、かのう?」
「イヤ、お絵描きメテオなんてのもあったっけナ。そんなにメテオはロマンなのか……?」
「だいぶメテオに嫉妬しておるな……」
「まさにシット……!」
「いや、駄洒落はやめい。ローズマリーのが移ったか?」
「ノー、参謀サンに比べれば何てことないダロ……私は一度直に聞いて死にかけたからナ……」
「アイちゃんレベルかっ!?」
「ユーの故郷にも居るのかヨ、コエーな……」
「冬の女神を吹っ飛ばすレベルじゃったな……」
「マジカヨ……私だって氷の悪魔なのに、なんか自信無くなってきたゾ、オイ」
「自信か……そうは言うても、魔法書のほうは残念なことになっておるが、おぬし自身の力は今更疑うものでもなかろう?」
「ンー? 慰めてくれてるのか?」
「それもあるが、正直言ってプライドオブハーデスなぞわしからすれば最も喰らいたくない技じゃ。わし、氷には弱いから特に」
「アー……まあ、そこはお互い様って奴カナ。私だって炎の技は喰らいたくネェし。ユーは言わずもがな、あとはエステルやヴォルケッタの必殺技とかナ……」
「……また顔が青くなりおったな」
「私にだって苦手なものはあるってこと、特にこの王国に来てから嫌というほど思い知らされてるヨ……」
「……ぽて」
「おいやめろ」
「全部言っておらんぞ!?」
「フルネームを言っちまったらどこからともなくやってくるゾ……」
「都市伝説かっ!!」
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ざくざくアクターズというフリーゲームの二次創作をやっています。ネタが思いつくかどうかは気まぐれなので不定期更新。
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