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タイトルどおり、pixivなどで書いたざくアクSSの保管場所です。 内容に差異はありませんが、ショートショートにまとめられていた話などは細かく分けられています。
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ドリントル、イリス。
元はと言えば魔王タワーのスペシャル宝箱で、願いの欠片吸引の罠を前にしたときのイリス様の台詞が気になったもので……タイトルは主に次元の塔5層で流れてるmozellさんの曲より。もぜコン2のアレンジ版も とても よかったです(恍惚)

+ + + + + + + + + +

「なあ、イリス。気になることがひとつあるんじゃが」
「ワット? ……こないだみたいな剣呑な雰囲気じゃあないナ、フラワープリンセス?」
「いや、その前にわらわの名はドリントルじゃ。いい加減覚えてくれ」
「ハハ、響きが良くってナァ……で、何ダ?」
「魔王タワーのスペシャル宝箱ってあるじゃろ? あれの罠の中で、おぬしは願いの欠片吸引の罠を得意にしておったよな?」
「オー、イエス。解除法でも教えてほしいのカ?」
「いや、罠そのものは疑問には関係ないんじゃよ。あのときのコメントで、おぬしは『王族が財宝を取られないようによく使う仕掛け』と言っておったが……そもそもおぬしって、王族社会に関わりがあるのか?」
「……オイオイオーイ。そんなに意外そうに訊いてくれるなヨ……私を誰だと思ってんだヨ」
「侵略の意思丸出しの性悪悪魔、じゃな」
「間違ってネェけどヒデェ!? ……あのナァ、その前に。私はこう見えても『冥王の娘』なんだゾ?」
「あー、そうか。言われてみれば確かに、冥界のトップの存在、その娘と来れば……」
「言われてみればって何ダヨ……まったく」
「いや、すまんすまん。しかし、そうか……ふーむ」
「今度は何ダヨ、ジロジロ見やがッテ」
「今のその格好は随分と開放的じゃが、それは趣味でやっておるのか?」
「あー、まあナ。ユーと似たようなもんダ。それ、確か参謀サンとの口論で『自由の象徴』みたいなコト言ってなかったカ?」
「どこで聞いたんじゃ……ってアルバム部屋か。うむ、わらわなりにはっちゃけてみた結果じゃな」
「……似たもの同士、なのかネェ」
「というと、イリスもわらわと同じような苦労をしたのか?」
「苦労というか、何というか。まあ、ドレス姿は色々と面倒クセェナ」
「ふむ。イリスのドレス姿か……というかおぬしが王族社会の社交界を歩いておる姿がなかなかイメージしづらいんじゃが」
「ハハ。まあ、でもそれなりに顔は出してるサ。悪魔社会にだってそういう偉いモン同士の付き合いがある。ゼニヤッタ本人は箱入りだが、あそこの家だって貴族だし」
「ああ、そういえばそうじゃったな……」
「――フーム。せっかくだから、話だけで終わるよりも……」
「……なんじゃ、その手は?」



「レッツ・ダンス・ウィズ・ミー。アイ・ダンス・ウィズ・ユー。オーケー?」



「……いきなりじゃな」
「心得はあるダロ、姫サマ?」
「まあな。それに、イメージしづらいと言った手前じゃから、ちゃんとしたイメージを得るのにちょうどよいかもしれん」
「サンキュー。レッツ・ステップ」
「ふん、わらわの動きについてこれるかな?」
「ハッ、そっくりお返しするゼ?」







「……ギャラリーができてる……なんだこれ」
「ああ、ローズマリーさん。見てください、あれ」
「あ、メニャーニャさん、どうも……ドリントルとイリス?」
「ペアを組んでワルツを踊られてますね……社交ダンスさながらというか」
「あー……そういえば二人とも王族だっけか。にしても、ものすごく息が合ってるなあ」
「どちらかというとあまり仲は良くないですよね、あの二人って」
「そうですね。だから多分ペアを組んでるのも即興なんだろうけど……」
「ドリントルさんがイリスさんに完全に身を任せたり、あるいはその逆だったり……大胆というか、動きに一切の躊躇がありませんね」
「……すごいなあ。音楽もかかってないのにここまで踊れるなんて、これは見とれざるを得ないよ」



「――ヘーイ。アーユー・サティスファイド?」
「……いつの間にか随分と注目を集めてしまったようじゃのう」
「いや、本当に素晴らしかったですよ、お二人とも」
「オー、メニャーニャ。参謀サンも居るジャナイカ。気に入ってもらえたカナ?」
「ああ、いいものを見せてもらったよ」
「ふふ、ありがとうな。イリスもなかなかやりおる。随分と踊り甲斐があったぞ?」
「お互い様デース。これならもっと華やかな場で披露するのも悪くないカナ?」
「……そう言われるとドレスが恋しくなるのう」
「華やかな場というのでしたら、帝都の社交パーティーにでもご招待しましょうか?」
「いや、メニャーニャさん、それはどうなんでしょうか……」
「わらわ達二人は帝都とは何のつながりもないから、さすがにそれは苦しいじゃろ」
「フム、華やかの解釈を変えて、ハグレ大祭りのユーのアイドルステージに私がお邪魔させてもらうのもアリかもナー」
「ダンスユニットでも組まれますか?」
「うーん、アイドルステージじゃと、さっきのワルツとは雰囲気ががらりと変わるんじゃが」
「ま、そこは合わせるゼ? 何より、さっきので久々に踊る楽しみを思い出しちまったヨ」
「参加する気満々じゃのう……パートナーが出来るのは良いが、くれぐれも練習中に変な気を起こさんでくれよ?」
「あ、ドリントルさん。もしイリスさんが何かやらかすようでしたら、すぐさま私が向かいますので」
「即座に釘刺すなヨー、チェー」
「チェーって、何かする気だったのか……」
「サアネー? ま、よろしく頼むゼー。ユニット名は『ダブルプリンセス』なーんて、ナ?」
「あ、それデーリッチに提案したことがあるのう。長すぎる気がしたんじゃが」
「デーリッチさんはキングですし。それに、お二人を表すにはこれ以上ないユニット名じゃないですか?」
「そのまんま本物の王女様二人だものね……」
「じゃ、王国頭脳二人のお墨付きももらったところで、ダブルプリンセス結成と行くかい?」
「ま、よかろう。よろしく頼むぞ、冥王姫イリスよ」
「こっちこそヨロシクダゼー、ドリンピア星第一王女サン?」
「おいちょっと待て、そこまで分かってて今まで名前を呼ばなかったのか!?」
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ざくざくアクターズというフリーゲームの二次創作をやっています。ネタが思いつくかどうかは気まぐれなので不定期更新。
主な活動場所はpixivで、この場所はあくまでも保管庫として活用しています。
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