タイトルどおり、pixivなどで書いたざくアクSSの保管場所です。
内容に差異はありませんが、ショートショートにまとめられていた話などは細かく分けられています。
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「フフン、コイツは惚れ惚れするネェ。人間にしてはナカナカのモンを作るジャネェカ」
「ガルグイユかい? 随分気に入ってもらえてるみたいだね。こっちも作った甲斐があるってもんさ」
「うーん、いいのかなぁ……」
「なんだいアル、横で不景気な顔してるんじゃないよ」
「いや、だってイリスさんに喜ばれるのも、ちょっとどうなのかなって」
「なんだ、ユーにしては露骨に不満そうダナ?」
「あなたのような悪魔に姉さんの作った武器を気に入られるのは、正直に言って思うところがあるというか……」
「なんだい、私は気にしちゃいないよ?」
「ウェイト。今は姉貴の仕事を手伝っちゃいるが、そういやゴーストハンターダッタナ、ユー?」
「ああ、うん、そっちが本職なんだけど……」
「基本的にはアンデッド退治を生業としているが、広い意味では『魔を祓う者』になるんダロウ――ソリャ、私みたいな典型的な悪魔がイイ顔してるのは面白くナイ、ソンナトコジャナイカ?」
「ああ、なるほどねえ……」
「ただまあ、ガルグイユと私が相性イイのはたまたまダ。もともと氷魔法使い向けの性能をしていて、この王国でそういうタイプなのが悪魔である私とゼニヤッタだったってだけの話ダカラナ――あんまり姉貴を悪く言ってやるなヨ」
「だってさ、アル? 悪魔に諭されてちゃ世話ないねえ」
「ニヤニヤしながら言わないでよ、姉さん……まあ、仰るとおりです。すいません」
「クク、まあ思うところがあるってんなら、いっそのこと機会を設けて、やり合ってみるカ? 口だけでグダグダ言うよりはわかりやすいダロ?」
「……なるほど。あなた相手なら遠慮はいらなさそうですしね」
「こっちは姉弟相手でも受け付けるゼー」
「大きく出るねぇ。後悔しなきゃいいけどね?」
「……で、ふと思ったんだがサ。ユー達、一応はハグレなんだよナ?」
「なんだい、いきなり。しかも一応って」
「イヤ、見た目は普通の人間だからサ。言われなきゃハグレだとはワカンネェヨ」
「そうだね……僕達がジュリア姉と並んでても、たぶん区別はつかなさそうだし」
「ジュリアはこっちの世界に元から住んでるんだっけカナ?」
「そうだね、私達が召喚されたばっかりの頃に世話になって、そのまま幼馴染の関係になったって流れかな」
「……ユー達、いつ召喚されたんダ?」
「……私が鍛冶屋になったのも、アルがゴーストハンターの道を選んだのも、こっちの世界に来てからだからね。私が十にもなってなかった頃だと思う」
「オイオーイ、そもそもそれってよく生き延びられたナ……?」
「まあ、運が良かったんだろうさ。ジュリアのいた傭兵部隊に拾ってもらって、しばらくはそこの世話になってたんだ。ジュリアも新米だった頃だけど、当時の部隊長さんが良い人だったから」
「そこからいろいろあって今に至るワケカ……そこまで力をつけられたのは、やっぱりハグレだからカ?」
「うん?」
「イヤ、基本的にこの世界のパワーバランス的な話だと、ハグレのほうが原住民よりも能力が高いって聞くからサ」
「……そんなに単純な話じゃないと思うよ。姉さんだって鍛冶屋として認められるまでにいろいろ苦労があって、僕だってゴーストハンターになるために家を出たりしてるし」
「憧れの勇者様を地の底まで追いかけるために、ってね」
「姉さん茶化さないで!?」
「ナンダヨ、ストーカーカヨ」
「こらぁ!? ……まあ、一番の目的を果たせたのは確かだけど、それでゴーストハンター稼業が必要なくなるってわけじゃないし」
「……苦労があるにはあったが、話聞いてると、ユー達はどこの世界に行こうが成功してたのかもしれないナァ」
「とは言っても、私はハグレ王国で働くのが性に合ってるけどね」
「僕もね」
「フーム……いや、しかし。考えてみりゃ、この国、普通の人間の姿したハグレって、意外と稀少ダヨナ」
「……そういえばそうだね。私達と、あとはハオかな」
「オー、アホノコヤリノミコ」
「光の槍の巫女だよ!?」
「とは言っても実際にアホさ加減を目の当たりにしてるしナァ、デーリッチともどもめいかいQでサ」
「そのかわり身体能力はメチャクチャ高いだろ、あの子」
「槍をホイホイ投げたり竜巻起こしたりするモンナァ……あー、いや、しかし」
「なんだい、今度はどうしたんだ?」
「……不思議なモンダナと思ってサ。もう一人、ハグレだけど普通の人間、いるジャン。しかも一人だと弱っちいノ。今ちらっと名前出したケド」
「……ああ、そうだね。不思議なもんだ。あんたの言うとおり――だが、この国において誰もが認める王だ」
「……イリスさんも認めてるの?」
「イエス、私なりにはナー。お人好しで騙しやすいキングなんだから、潰すよりも上手いことおだてて言うこと聞かせるほうが得ってモンダゼー」
「こらぁ!?」
「……それを私達の前でストレートに言うあたり、ホントのところはどうなんだかねぇ」
「フフン、ご想像にお任せシマース」
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自己紹介:
ざくざくアクターズというフリーゲームの二次創作をやっています。ネタが思いつくかどうかは気まぐれなので不定期更新。
主な活動場所はpixivで、この場所はあくまでも保管庫として活用しています。
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